親族や知人との契約こそ要注意!身近な契約書で防ぐトラブルのリスクと活用法
1.はじめに
【東京都江東区】行政書士による内容証明郵便・契約書・公正証書相談室です。
親族や知人との金銭の貸し借り、不動産の無償貸与(使用貸借)、車や高額物品の貸し借りなど、身近な間柄での契約ほど「信頼しているから大丈夫」「わざわざ書面にするのは気が引ける」と考えてしまう方は少なくありません。
しかし、実際にはこうした身近な契約こそ、後々大きなトラブルに発展しやすいのが現実です。
信頼関係があるからこそ条件を曖昧にしてしまい、返済期限や使用期間、責任の所在などを明確にしないまま時間が経過してしまうケースが多く見受けられます。
そして、約束が守られなかったときには、「お金の問題」だけでなく、「感情の問題」や「人間関係の問題」が複雑に絡み合い、話し合いが難航することも少なくありません。
こうしたリスクを防ぐためには、当初から契約書によって合意内容を明確に残しておくことが非常に重要です。
この記事では、親族間・知人間の契約で実際に起こりやすいトラブルの具体例を挙げながら、なぜ契約書が必要なのか、そしてどのように活用すれば人間関係を守れるのかについて解説します。
この記事でわかること
- 親族・知人間契約に潜むリスクと典型的なトラブル例
- 契約書を作ることでトラブルを防げる仕組み
- 行政書士に依頼するメリットと相談時の流れ
2.行政書士とは何か、契約書作成での役割
行政書士は、行政書士法に基づく国家資格者で、権利義務や事実証明に関する書類作成を専門としています。
親族間・知人間の契約においても、単に文書を整えるだけでなく、法的に有効で、実際のトラブルを想定した実務的な契約書を作成することが可能です。
なぜ身近な契約ほどトラブルになるのか
親しい関係であればあるほど、「そこまで細かく決めなくてもいいだろう」「後で話せば分かってくれるはず」と考えてしまい、口約束や曖昧な条件のまま進めてしまう傾向があります。
しかし、時間が経つにつれて記憶が曖昧になったり、生活状況が変わったりすることで、当初の認識にズレが生じることがあります。
その結果、問題が表面化したときには、感情的な対立に発展しやすく、冷静な話し合いが難しくなるのです。
さらに、契約書がない場合、法的に主張できる根拠が乏しくなり、請求や交渉が思うように進まないこともあります。
契約書を作成するメリット
契約書を作成する最大のメリットは、約束の内容を明文化し、客観的な証拠として残せる点にあります。
これにより、「言った・言わない」の争いを防ぎ、万が一トラブルが起きた場合でも、冷静に解決へと進める土台が整います。
また、契約書があることで、お互いに約束を守ろうという意識が高まり、結果的にトラブルそのものを未然に防ぐ効果も期待できます。
3.身近な契約における3つのトラブル事例と契約書作成による解決策
事例1 親族への金銭貸与が返ってこなかったケース
Aさんは兄弟に200万円を貸しましたが、「そのうち返す」という口約束だけで、返済期限や返済方法を決めていませんでした。
しばらくは少額の返済があったものの、次第に支払いが滞り、請求しづらい状況に。
当事務所で金銭消費貸借契約書と内容証明郵便を作成し、返済条件を整理したことで、分割払いによる回収が実現しました。
事例2 不動産の使用貸借を巡るトラブル
Bさんは知人に土地を無償で貸していましたが、返還時期を明確にしていなかったため、いざ返還を求めると相手が応じず、立ち退きを拒否されてしまいました。
当事務所で使用貸借契約の内容を整理し、書面化することで、円満な返還に向けた話し合いを進めることができました。
事例3 共有不動産の管理で意見が対立したケース
複数の親族で共有する不動産について、管理方法を口頭で決めていたCさん。
修繕費用の負担や売却の判断を巡って意見が食い違い、話し合いがまとまらなくなりました。
当事務所で共有物管理契約書を作成し、役割分担や意思決定方法を明確にすることで、円滑な管理が可能になりました。
相談が遅れるリスク
親族や知人とのトラブルは、金銭的損失だけでなく、人間関係そのものを壊してしまう可能性があります。
特に契約書がない場合、感情的な対立が激化し、法的な解決がより困難になることも少なくありません。
4.身近な契約も専門家に相談するべき理由と準備しておくべきこと
身近な契約こそ専門家に相談するべき理由
親族間・知人間の契約には、贈与と判断され税金が発生するリスクや、契約内容が不明確なことによるトラブルなど、専門知識がないと見落としがちな問題が潜んでいます。
行政書士は、こうしたリスクを事前に確認し、トラブルを防ぐ契約書作成をサポートします。
専門家に相談する流れとメリット
まずは電話やメールで概要を伺い、その後、面談にて詳細をヒアリングします。
そのうえで、状況に最適な契約内容を提案し、書面として形にします。
専門家に依頼することで、法的に有効な契約書を安心して利用できます。
相談前に準備しておくと良いこと
契約の目的、金額、期間、対象物件の情報、関係者の連絡先などを整理しておくと、相談がスムーズに進みます。
これまでのやり取りのメモや資料も有用です。
専門家に相談しないリスク
自己判断で契約を進めると、後になって回収が困難になる、立ち退きが進まないなど、取り返しのつかない事態に陥る可能性があります。
5.まとめ 大切な人間関係を守るために、身近な契約こそ書面で!
親族や知人との契約は、「信頼しているからこそ書面にする」ことが重要です。
契約書は関係を壊すためのものではなく、関係を守るためのツールです。
【東京都江東区】行政書士による内容証明郵便・契約書・公正証書相談室では、身近な契約に潜むリスクを丁寧に整理し、安心して将来を迎えられるようサポートしています。
「これって契約書が必要?」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
